こんにちは☆
久しぶりの読書記録です
今回の本は、遠方に住む母の介護問題に直面した東京勤務の編集者男性が自分の生活を犠牲にせず、母親も自分らしく穏やかに暮らせるようになるまでをありのままに書いてくれている本です
本要約ブログではないので、こたつ主の感想を書いていきます◎
こたつ主とひいおばあちゃん
こたつ主自身はまだ両親の介護問題に直面してはいませんが、こたつ主がまだ大学生で実家に住んでいた時にはひいおばあちゃんの介護をこたつ主の母がしているのを見ていたのでなんとなく在宅介護の大変さは伝わっていました
(昔は実家に8人家族で住んでいました!!)
今思えば孫である母が一人で介護をしていて、同居していた実の子供で長男おじいちゃんや、嫁のおばあちゃんは口だけだして、手は何も貸していなかったなぁ
(トイレも何回も失敗していたので、クセーからなんとかしろ!!とか)
なんならヨタヨタ歩くひいおばあちゃんに、「のろのろ歩いてんじゃねぇ!!」とおじいちゃんはいつも怒声を浴びせていたし、おばあちゃんも一緒になって、実の長女である母にグチグチと言っていたっけなぁ
しっかりすぎる母は、こたつ主達含め3姉妹には手伝ってとは言わず、自営業だったので家の仕事も家事も介護もこなしていました
そして3姉妹みんな結婚して家を出て、実家は4人家族へ
ひいおばあちゃんは最後の数年は施設で100歳まで生きました。
(100歳まで生きると総理大臣からお祝い状と銀杯がもらえるのです)
数年前にはおじいちゃんが深夜に自宅で倒れてから入退院をくりかえし、最期は病院で亡くなりました。90歳まで生きました。
現在、おばあちゃんが施設に入所していて、月1度ほど母と父が病院や歯科の通院に連れて行っていると聞きました
3姉妹の中で一番実家に近いのは私
でも私になにか頼まれることもなく、むしろお餅つきやバーベキュー、クリスマスにはみんなでケーキ作りなどイベントを実家で開催してくれています
こたつ主の姉が月1で実家に行って、母の話を聞いたり、姉の話を聞いてもらったりしているようなので、お互いの息抜きになっているのかなと思っています
前置きが長くなりましたが、母が在宅介護を3人分してきたので、実家の苗字を継いだ私がいずれ実家に同居して両親の介護をするのかなと漠然と考えていましたが、この本を読んで、お互いの距離が近すぎるから介護問題を複雑にしているという気づきを得ました
親を最期まで見届けることこそが親孝行だと思っている人が大半だと思いますが、その考えに警鐘をならしているのが著者の川内潤さんです
大手企業の優秀な人ほど、介護問題になると選択を間違えてしまうそうです
仕事のように頑張ったから報われることがないのが介護
介護は撤退戦
自分の思うようにいかないことばかりなので、期待せず、ゆるゆるといろんなことを諦めて受け入れていくことが介護
自分は会社を休んだり、家族にも迷惑をかけながら、これだけ親のために頑張っているのにと不満も溜まり、出来ていたことがだんだん出来なくなっている親にももっと頑張ってと求めてしまうようです
著書では、特に母親の介護をしている長男さんがこの傾向が強いとのことです
親は子供の安全基地ですよね
その安全基地がなくなってしまう不安から、もっとしっかりしてくれないと困る!と無意識にうちに両親にイライラしてしまうそうです
先程のこたつ主のおじいちゃんが、ひいおばあちゃんに怒声を浴びせていたのもこのようなことだったのかなと思いました
親不孝介護とは
著書のタイトル、親不孝介護
文字だけ見るとかなり強い言葉ですよね
実際には、介護する人も、介護される人も穏やかに過ごせるようになる介護の方法が、いままでの親孝行介護では無理だと言うことを伝える言葉です
働く人が介護問題に当たると、介護休暇が取れますが、この介護休暇で自分で介護を始めてしまうのはNGだそうです
育児休暇も似ていますが、育児はいろんな支援があり、妊娠中も相談出来たり、産後も自宅に保健師さんが訪問してくれたり、幼い子をつれて行ける児童ホームに行けば、同じ月齢の赤ちゃんのママさんとも交流できますし、子育て支援員さんにも相談出来きます
しかし介護は家族の問題で自分でやるもの、他人に頼ったら親不孝だという思考になるのだそう
確かに、こたつ主の実家の地域では、どこの誰さんを施設に入れたと噂が回ってくるとあまりいい顔をされないような雰囲気でした
今はそんなコトないのかもしれませんが
介護もまずは地域の包括支援センターに相談にいくことを著書では強くおすすめしています
実際に要介護の状態になるまで在宅介護を頑張ってから、包括支援センターに相談する方が多いそうなのですが、要支援の状態でも早めに相談していいそうです
要支援の状態とは
基本的には一人で生活できる状態だが部分的な介助が必要である
上記の状態で、要介護状態になるのを予防すること、または現状より状態が悪化しないようにする介護予防サービスが受けられるようになります
このように早めに相談しておくと、いろんな支援を早くから受けられるようになり、一人の介護では無くチームでの介護になります
自宅に人が入ることに抵抗がある方も多いので、まだ認知機能がしっかりしているうちに、この方たちならお掃除や簡単な介助をお願いしてもいいかなという信頼関係を作ることも大事ですよね
もちろんチームですから、まるっきりプロに任せ過ぎず、自分も両親のためにどんなサービスが向いてるなど、子供だからこそ伝えられること思いやりをもって一緒に考えてあげたいですね
著者の山中浩之さんが、実際に遠方で一人暮らしをしていた母の介護問題に直面し、川内潤さんに助言をもらいながら、お互いの人生を大事にして良い距離感で過ごせるようになるまでを、こんなに詳しく書いていいの?と心配になるくらいに書いてくれています
読み進めていくと、介護の重々しいイメージが、少し軽くなるような、最終的には自分を大切にすることが1番の親孝行なのだなと気づかせてもらえる本でした
40代で読めて良かったですし、何歳で読んでも気づきがもらえる本だと思うので、気になった方は図書館で予約して借りてみてほしいです(^^)
こたつ主も予約して借りました!!
今回も読んでいただきありがとうございました☆
おまけ
川内潤さんと、山中浩之さんが、介護を経験した著名人との対談をまとめた本もおすすめです
エヴァンゲリオンの残酷な天使のテーゼを歌っていた高橋洋子さんが介護職についていたお話もあります
いろんな家族のいろんな介護の形
答えは一つじゃなくて、家族の数だけあるのだと考えさせられます
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